神戸ことはじまり

こんにちわ!甲南大学の山本純之です。今回は日本で初めて本格的なフランスパンを製造・販売したパンの専門店株式会社ドンクさんについて記事を書かせていただきます!

神戸の老舗のパン屋さんドンクに行ってきました

外観写真ドンクは神戸市内にいくつもの店舗を抱え、また全国展開もしていることで有名な神戸から生まれたパンの専門店として神戸っ子御用達のお店です。
今回はドンクの店舗・商品をこよなく愛し、永きに渡りドンクを支えていらっしゃる社員さんからドンクでの仕事に対する熱い想いを取材させて頂きました。
今回の取材場所は神戸っ子なら御存知ドンク三宮本店。とってもおしゃれな店構え。しかし、パン屋さんの本領は外見でなく中身。さっそく店内へ・・・。

「ふわっ~」といい香りが漂ってきます。さすがパン屋さん。ついさっき昼食をしたばかりなのにもうお腹が減ってきました・・・(笑)。


ドンクが愛され続ける理由

 今年で創業105周年を向かえた「ドンク」。1世紀以上に及ぶ長い歴史を築けるほどお客様の支持を得るのには理由があるのでしょうか?詳しく伺いました。今回僕達の取材に応じて頂いたのはドンクの神戸エリアを管理されていらっしゃいますエリアマネージャーの伊藤様(写真左)です。また営業中店舗に快く迎えていただいたのは三宮本店の北風店長(写真右)です。
 「手作りにこだわっている」
。伊藤さんから一番最初に出てきた言葉でした。やはり一流のパン職人が作るパンというのは機械では真似ができない味とのことです。確かに「ドンク」には西川正見さんという「パン職人のワールドカップで世界3位」の実力を持つ方がいらっしゃいます。また他の店舗の職人さんも一流の方たちばかりです。手作りでしかできない繊細な味こそがドンクのパンのおいしさです。

もうひとつのこだわりは「品質を安定させる」とのことです。このこだわりを達成するためにドンクはかなりの努力をしているのだとか。神戸地区のドンクでは定期的に世界3位の西川さん自らがかなり厳しいチェックをしており、また、その品質チェックの厳しさは店に出すのには十分なレベルだとしても合格しないこともあるらしい。「どうしてそこまでする必要があるのですか?」と尋ねると、伊藤さんこう答えられました。

「常にお客様に出せるレベルよりも高い水準のパンを作ることで「やっぱりドンクのパンはおいしいよね」と品質の安定感を出していきたい」

とのこと。こうした見えない努力によってドンクのパンは作られています。しかし、ただ単に商品の厳しいチェックをするだけでは職人たちにとってはストレスになってしまいます。そこで伊藤さんはある工夫をされていました。それは定期的に職人同士を競わせることです。

 「神戸地区のドンクでは、定期的にクロワッサン・食パンなど毎回テーマを決めて各店から商品を持ち寄るんです。そしてただ単に品質をチェックするだけではなく、点数をつけて順位付けし、優勝店舗には賞状とトロフィーを贈っています。賞金は出ないのですが、職人たちはプライドをかけて積極的にやる気を出してきます。」
なるほど!確かにこれは面白い!職人たちのやる気を促進し、作る楽しみも増え、腕前の向上にもつながります。そしてそれがパンの味の向上につながり、ドンクのブランド力も上がっていきます。その結果、お客様によりおいしいパンを届けることができるようになる。そしてお客様の喜びは、職人たちにとってのやる気になる。とても素晴らしいサイクルだと思いました。

 ちなみに、ドンクの三宮本店ではクロワッサン部門で他の店舗を抑えて第一位となりました。店内の目立たない場所にこっそりと優勝カップと表彰状が飾られています(笑)。
 さらに驚きなのは毎回この優勝カップは優勝した店舗に移動するとのことです。次回はどの店舗が優勝するのか楽しみです。

 ドンクは店舗での接客にも気を掛けています。例えば、親子が買いに来られた時などはビニール袋で商品をお渡ししますが、スーツを着たビジネスマンが来られた時には、紙袋で商品をお渡しすることがあるとのこと。スーツにビニール袋は合わないという気遣いだそうです。また、普段の親子連れなどには紙袋は持ちづらいという点からビニール袋を使っています。これはお客様に気を掛けている一部の例であるが、接客の基本を伊藤さんは次のように仰っていました。


 「掛けるはあるべきだが、欠けるはあってはならない」


同じ「かける」でも意味はまったく違います。お客様には気を掛けるべきだが、お声掛けが欠ける、商品の欠陥や棚から商品が欠けることはあってはならないということだそうです。非常に分りやすい表現だと僕も思いました。


商品開発はどうしているのか?


ドンクのパンはかなりの頻度で新商品が出ています。やはり商品開発部みたいなものがあるのだろうか?と思って質問してみました。

「商品開発部はありません。商品開発はそれぞれの職人が行っています。また私自身もアイデアを出していきます」

とのことです。それぞれが開発したパンは東京にいるブランドマネージャーにGOサインをもらえれば晴れて棚に並ぶ。しかし、なかなか簡単には通るものではないとのことです。失敗作もたくさんあるらしいです。「ドンク」というブランドに合わないものなどは出さないらしいです。そして、流行は追わず、ブランドの品格維持にこだわっているとのことです。

またパン屋さんというのは横つながりも強いとのことです。伊藤さんも他店から製法を教えてもらったり、教えることもあり、友達から聞くこともあるのだとか。そしてパン屋さんというのは他店に勝手にパンを真似されたとしても、むしろ真似されることはそのパンを評価されているとプラスに考えており、大変喜ばしいことだと話してくれました。


ミニクロワッサン誕生秘話


 ドンクには数多くのパンがありますが、なかでも一大ブームになり話題になったのが御存知「ミニクロワッサン」。その誕生の経緯について話して頂きました。

「ミニクロワッサンの発祥地は札幌の店舗でした。実はこの商品はもったいない精神が生みだしたんです。パンを作っているとどうしても生地の切れ端が残ります。それを美味しく生まれ変わらせたのがミニクロワッサンです。大きさがバラバラなので量り売りにしました。人気商品となった今ではミニクロのために生地を仕込んでいます。」


なんとドンクの名物ミニクロワッサンは最初はリサイクル商品だったとのこと。また、パンの量り売りも当時はなかったので凄く好評になったのだとか。その後、全国的なブームとなり、そのブームが落ち着いた後もドンクは本家本元としてミニクロワッサンを出し続けており、しかも人気は今も健在であるということです。また現在は「ミニワン」としてミニクロワッサンを中心とした小型の商品のブランドを確立しています。


やっぱりおいしいよね♪普通に美味しいよね♪


取材もいよいよ終盤へ。

「ドンクはどのようなパン屋を目指していますか?」

「ドンクは何か特別な時に食べるパンではなく、日常的に食べるパンを目指しています」

とても印象に残った言葉でした。明日も明後日も食べたい。通学・通勤の帰り、買い物などのついでに寄って買ってほしい。そして普通に食べて、普通においしいパンでありたい。いつ食べても「やっぱりおいしいよね」と言われることがドンクのパンのキーワードでありたいと話して頂きました。だからこれからもそのようなことを考えてパンを作っていきたいとのことです。

今回の取材では、長年においても変わらないドンクのパンに対する思いをお話して頂きました。また品質の安定の面においては職人たちがパン作りをより楽しめるような工夫なども聞くことができました。これからもDONQは「やっぱりおいしいよね」をキーワードとして私たちにおいしいパンを届けてくれると思います。

伊藤さん本日はお忙しいところ、長時間にわたりお話し頂きまして、誠にありがとうございました。


編集後記


今回取材した三宮本店でしか売ってないパンを少しご紹介したいと思います。どれも人気ランキングの上位5位以内に入るパンです。
三宮本店でしか買えない限定パン
まずは「但馬牛のカレーパン」
実はこのカレーパン、一見揚げてあるように見えるが揚げてない。どうみても揚げてあるだろ!と突っ込みたくなるほど。実は揚げるのではなく焼いて作っているのだとか。ちなみに製法は非公開。そして食べてみた。

「サクッ」
本当にびっくりした食感であった。今まで食べたカレーパンとはサクサク度が全然違うではないか!まさに革命的な食感である。「サクサク」という食感をもっとも上手く表現しているカレーパンであろう。しかもあまり油っこくない。食べやすい。カレールーもいい感じのピリ辛さ。旨い。かなりのおすすめだ。

次は「淡路産たまねぎパン」
たまねぎパン・・・? 実は、僕はあまりたまねぎが好きではない。まったく想像できない。しかし、せっかく取材のお土産にもらったので食べてみることに。・・・旨いではないか!なぜこんなにおいしいのか。このパンはじっくり加熱することで甘みを引き出しているたまねぎが旨い。そして微妙な塩味もあり、淡白で新しい味である。パンの中にたまねぎを入れるとこんなにおいしいとは思わなかったので驚いた・・・!

最後は「手だきのクリームパン」
パンの定番であるクリームパン。見た目はもちろんおいしそうであるが、何か他のクリームパンとの違いはあるのか?食べてみた
「クリームが多い!!!」

中のクリームがとにかく多い。僕が今まで食べてきたクリームパンはなんだったのか・・・。テンションが上がる。写真にはないが中身の断面を見ると、クリームの多さがわかりやすい。クリームが多いとその分パン生地の比重が減る。そうすることでクリームの甘さをより楽しむことができるようになっています。とてもぜいたくなパンです。また、クリームも程よい甘さであり、やめられない味を出しています。


今回の記事で「DONQ」に興味を持たれた方、また「DONQ」をより知ることができた方是非「DONQ」のこだわりのパンを食べて欲しいです。




Posted by KOCO2010 at 15:30Comments(0)ミニクロ発祥物語
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